町の本屋 個性派続々

◇高松 著者トークや読書会■完全予約制

高松市内でユニークな個人書店が次々と誕生している。いずれもセレクト書店で、読書会など年約100回のイベントを開催したり、完全予約制だったり……。書店の大型化やインターネット通販の普及で「町の本屋」が苦境にある中、思いがけない本や店主らとの出会いを提供する場が人気を集める。(黒川絵理)

昨年8月、高松市亀井町に「本屋ルヌガンガ」がオープンした。書店の勤務経験があった中村勇亮さん(36)夫妻が営み、2日に1冊本を読むという中村さんが選んだ新刊約6000冊をそろえる。

目指したのは「本好きが集い、新しい世界への入り口になる本との出会いを提供する場」。店内には大きなテーブルが置かれたカフェスペースや、本棚の近くに腰掛けられる階段があり、雑貨も並ぶ。

最も特徴的なのが、開店以来、100回を超えるイベントの開催だ。著者のトークイベントのほか、本の感想を語り合う「読書会」、ワイン本を片手に実際に味わう会など様々。その7割が客からの発案だという。

「ルヌガンガ」のすぐ近くには、同年1月に開店した「YOMS(ヨムス)」がある。斎藤祐平さん(36)夫妻が原則土日だけ店を開ける。東京に住み、ネットでの古本業を営んでいたが、瀬戸内国際芸術祭で高松を訪れた際に風土やコンパクトな町にひかれ、夢であった店を構えた。

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