「ごんぎつね」「かさこじぞう」「おむすびころりん」「大きなかぶ」「スーホーの白い馬」
これらの題名に懐かしさを覚える大人は多いのではないだろうか。これらは日本の国語教科書で読んでいるはずだ。
国語の教科書には、その土地、その時代の価値観や理想的な人生が込められている。その国の文化が見えてくるのが、国語の教科書なのだ。では、海外の国語の教科書は、どんな内容なのか。
『こんなに違う!世界の国語教科書』(二宮皓著、メディアファクトリー刊)では、欧米から中国、韓国、ケニアまで、各国の教育事情を知る研究者11人が国語教科書のおもしろポイントを紹介。
比較教育学の見地から、各国がいか子どもたちの成長と幸福を願い、教科書という制約の多い媒体にどうやってその願いを盛り込んでいるかをみる。
ここではフィンランドの国語教科書を取り上げよう。
フィンランドはPISA(OECDによる生徒の学習到達度調査)において好成績を残したことで、「学力世界一」と呼ばれることが多い国だ。..>> 続きを読む..