ジャケ買いする、積読・併読する、感想文やメモは不要、途中でやめていい、速読はしない……。そんな常識をくつがえす読書法を提唱するのは、TBSで数々の人気バラエティ番組を手がけたプロデューサーで、著書『読書をプロデュース』を発表したばかりの角田陽一郎氏だ。「小説はビジネスに役立つ」と、意外なことを言う角田氏。その深い理由を語った。
小説で「想像力」が鍛えられる
読書するということは、想像力を磨くということです。僕は人間にとって、想像力がいちばん大事なものだと思っています。
人生や仕事での失敗は「こんなはずじゃなかった」というケースが大半ですが、逆に言えば、それは「その結果を想像できなかった」とも言えるからです。
マンガなどを除けば、本はほとんど活字しかありません。読書しているあいだ、読み手は本に書かれた内容を頭の中で想像するしかないのです。
人は、読書することで想像力が鍛えられますし、鍛えられた想像力をビジネスに活かすこともできます。
その想像力を、もっとも鍛えてくれるジャンルは小説だと思っています。
本が売れない時代となって久しいですが、なかでも小説(文芸書)は売れなくなってきていると言われています。
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